昨日と同じ今日。今日と同じ明日。

 覚えておいででしょうか。昨年末の夫婦での新型コロナ感染。その際、大いに私の感情を刺激し感動を与えてくれた愛猫ビリー。これは、その後のお話です。

 実は今年3月1日に2匹目の猫「つぼみ」がやって来ました。ビリーより4カ月月齢の若い三毛の雌猫です。つぼみを迎えたのは、遊びたい盛りのビリーに仲良く遊べる妹猫を与えたかったから。ビリーは元々怖がりさん。徐々に私たち人間に馴れて来てくれているというものの、甘えたり遊んだりがうまくできません(と飼い主には見える)。そこで、ビリーの性格を熟知してくださっている保護主さんに相談し、つぼみを迎えることを決心しました。そして、つぼみ。おお、つぼみ! つぼみは、私たちの期待をはるかに上方向に裏切り、ビリーの良きパートナーとなってくれました。つぼみは、人間へは超すりごろ。猫へはツンデレ。ビリーに人間への甘え方、猫同士の礼儀を教えました。ビリーはつぼみが大好きになり、いつも追いかけ、抱きしめ、グルーミングします。そしてなんと! 私たち飼い主へも甘えるようになって来たのです。予想以上のつぼみ効果にびっくりしました。

 2人の毎日は、朝起きて身体をぐ~んと伸ばしたら、すぐに追いかけっこ。ごはんを食べたら、飼い主のそばでしばしまったり(飼い主にとって至福の時間です)。そしてまた追いかけっこと取っ組み合い(「にゃんプロ」というようですね)。ベッドではグルーミングしくっついて眠り(「猫団子」というようですよ)ます。そして、翌日はまた同じことの繰り返し。来る日も来る日も、2人はいつでも一緒。そして、上機嫌です。

 この営みを2日や3日見ただけでは思わなかったでしょう。つぼみが我が家のメンバーに加わり2か月。その間、毎日毎日、昨日と同じ今日を生き、きっと今日と同じ明日を生きるであろう2人を見ていました。次第に私は、胸がきゅきゅきゅ~っとときめいて来ました。私自身はどうしても毎日「変わらないと」、「進歩しないと」と自分を引きずりながら生きています。これは無意識に自動的に行っていることです。だから、このビリーとつぼみの変わらない毎日で充分じゃないか、これ以上「生」に何があるんだ、と思うようになりました。2人を見ているだけで、私の心は変化し進歩する。このパワフルさと言ったら!

 とにかく、何が言いたいかというと、ビリーとつぼみはかわいいのです。おかーさん(私)はすっかり出不精です。